社会福祉法人 第一善隣館

社会福祉法人 第一善隣館

「善隣館」は、昭和9年から35年にかけて金沢市内19カ所で創設され、その内の11カ所は、現在も地域福祉の拠点として活動しています。

県下で最初にできた「第一善隣館」は、救貧・防貧活動のセンターの必要性を痛感していた野町方面委員（現在の民生委員）の安藤謙治が、大阪や京都、滋賀等を視察したうえで昭和9年9月1日に創設した地域福祉活動のセンターです。

安藤は、「善隣館建設の根本精神は、要するに庶民階層に対する福利増進並びに、精神的教化運動の二大方針をもって、善隣思想の実践化を図らんとするにある。」と述べており、金沢市から無償で借り受けた野町尋常小学校の旧西校舎を改修し、託児所、授産室（ミシンや紙袋貼り等を指導し自立を支援）、同心講（貧困者を対象にした仏教講）、相談事業や、後に公民館に吸収される精神的教化運動（社会教育事業）が構想され、「善隣思想」がその実践を支えました。その後、善隣思想は、野町校下に地域福祉思想の地下水となって連綿と流れ続けています。

当法人では、「幼保連携型認定こども園　第一善隣館保育所」「野町児童クラブ　仲よしホーム」を運営すると共に、「野町民生委員児童委員協議会」や「野町社会福祉協議会」、「野町公民館」と協力し、先人から受け継いだ「善隣思想」に基づいた隣保事業を行っています。